グリーンビューティーとは? 畑からはじまる美容と健康の新しいカテゴリー

ライターズコラム

畑からはじまるナチュラルビューティーの流れ

ナチュラルビューティーの新たなトレンド

数年前から「ファーム・トゥ・フェイスまたはスキン」という言葉が話題になっています。畑から始まるグリーンな化粧品やパーソナルケア商品を扱うブランドから誕生した言葉です。ここ数年で環境問題やSDGsが注目され、美容業界の流れはナチュラルからグリーン(緑)にシフトしつつあります。

美容や健康の自然派への流れは2000年代初め頃から大きくなり、今後もこの流れはますます加速していくと考えられています。現在では、「自然派」「無添加」「ナチュラル」「オーガニック」など、自然を強調した化粧品やパーソナルケア商品が棚にあふれています。これは日本だけでなく、世界的にもナチュラルビューティーの市場は加速傾向です。

世界のナチュラル/オーガニック化粧品の市場規模は、2018年に341億ドルの市場規模であったものが、2019年〜2025年の期間に年平均成長率(CAGR)5.01%で成長し、2025年には480億4000万ドルに達すると予測されています。

参照:https://bhn.jp/news/125713

“2015年度のオーガニック・ナチュラルコスメの市場規模は、前年度比7.3%増の1919億円となった。2005年比でみると92.9%増で推移しており、この10年で市場は2倍近くにまで成長している。”


粧業日報 2017年6月1日号 3ページ

「自然」や「植物」に着目したナチュラルでグリーンな美容や健康は単なるブームやトレンドではなく、一般的な化粧品、パーソナルケアとは別の1つのカテゴリーとして、確率されつつあります。

自然に着目したビューティーの流れは進化し続け、「自然派」「無添加」「植物性」「ナチュラル」「オーガニック」などに加えて、さらに最近注目されるのがグリーンビューティーです。

グリーンビューティーとは、ナチュラルや植物性と同じような意味をもちますが、さらに自然環境や倫理的な方法で化粧品をつくるということを大切にしています。

グリーンビューティーとは?

グリーンビューティーはすべての成分が完全にナチュラルで、オーガニックに栽培され、安全性が確保され、効果的であるというより高いハードルを越えた製品づくりを目指すものです。成分選びから製造方法まで、環境に配慮し、安全性が疑われるものは全て排除することをベースになっています。

グリーンビューティーとは、一般的に、天然由来の成分で、自然に忠実に工場で作られた完全に自然な美容の総称です。さらに持続可能で再生可能であることも重要な要素であることから「エコ・ビューティー」とも呼ばれます。

自然環境の保護を大切にするグリーンビューティーは二酸化炭素の排出量を増やす要因にも配慮します。アメリカのハワイ州では、サンゴ礁や生態系の破壊、海洋生物に害をおよぼす危険性のある化学的な日焼け止めの使用を2021年までに禁止する法案に署名しています。グリーンビューティーはこのような環境問題にも目を向けて商品づくりをします。

グリーンビューティーには「オーガニック」や「ナチュラル」と同じように定義がある言葉ではないので、エコまで含む場合以外にも、「ボタニカル」「植物性」などと同じように解釈される場合もあります。メーカーやブランドによって解釈が変わることもあります。

グリーンビューティーとナチュラル、オーガニックビューティーの違いとは?

グリーンビューティーをより深く理解するために、「ナチュラル」「オーガニック」「ボタニカル」などの化粧品とはどのような考え方をもとに作られているのかを解説しましょう。

①ナチュラルビューティーとは:

ナチュラルな化粧品は自然(動物、海も含む)から得た成分を使用します。例としては、植物油、動物油、樹脂、ワックスなどです。ナチュラルな製品と言っても100%天然由来の成分であるという必要はありません。

このあたりの言葉の使い方は大変あいまいで、実際のところ「ナチュラル」な化粧品を定義する言葉はありません。

②オーガニックビューティーとは:

オーガニックとは「有機」を意味し、化粧品の原料となる植物の栽培に有機農法を用いることが前提となります。除草剤や合成肥料を使わず、遺伝子組み換え植物(GMO)ではないことがオーガニックの条件です。ナチュラルと同様、オーガニックな製品が100%オーガニック成分を使用しているということではありません。

ECOCERT(エコサート)USDAのオーガニック認証などが表示されている製品なら、認定基準に沿った製品であることが証明されているので、消費者は安心して商品を選ぶことができます。

グリーンビューティーとボタニカル・ヴィーガンビューティーの違いとは?

③ボタニカルビューティーとは:

ボタニカルとは「植物のから採った」成分を使用するという意味で、「植物性」「プラントベース」とほぼ同様の考え方です。

植物や植物からの抽出物には古代から健康や美容に対する多くの有用性や働きが認められています。植物の花、葉茎、ナッツ、種子、根、果実などから採れる油や抽出物を健康維持や美容に役立つという考え方がボタニカルビューティーの特徴です。

医薬品の多くは植物由来成分で、伝統と民間療法に基づく長い歴史と化学的根拠などをもつことからも証明される植物の力を美容に活かします。プラントベースビューティーもボタニカルと同様植物性原料を主体としています。

④ヴィーガンビューティーとは

ボタニカルビューティーと近い考え方がヴィーガンビューティーです。ヴィーガンとは「野菜のみ食べる」ことで、卵や魚などは口にしません。

ヴィーガンビューティーは動物性の成分を含まない、植物由来の成分のみを使用します。クルエルティ(虐待)・フリーの製品であることもヴィーガンビューティーの大きな特徴で、植物性成分の使用と動物実験を行わないことにこだわることがボタニカルビューティーとの大きな違いです。

グリーンビューティーとクリーンビューティーの違いとは?

⑤クリーンビューティーとは:

クリーンビューティーは、有毒とみなされる成分(化学的に確認されているもの、議論の余地があるものを含む)は避けるのがクリーンビューティーの特徴です。動物実験を行わないこともクリーンビューティーに含まれる要素でもあるケースも考えられます。

クリーン&グリーンビューティーであれば、グリーンビューティーとクリーンビューティーの見方をあわせもつという意味合いを持たせることもできるでしょう。

ビューティーの世界では、言葉も含めてイメージや印象が大切にされるので、ご紹介した意味とは異なる使い方をされることもあります。詳しくは化粧品ブランドの考え方をよく理解した上で、ご使用ください。

畑からはじまる美容のこれから

グリーンビューティーに求められる要素

・成分・製造法の選択において環境に配慮すること(風力発電、二酸化炭素排出量低減など)

・環境に悪い影響を及ぼす材料を使用しないこと

・リサイクルできる包装資材を使用すること

・植物の活用による環境への負荷を減らすこと(サンゴ礁の破壊、森林破壊の低減など)

グリーンビューティーはより深い考え方とこだわりをもつことが特徴です。このような考え方をもつ小規模なビューティーブランドからこのグリーンビューティーの流れが徐々大きくなりつつあります。

グリーンビューティーがますます注目される理由

ナチュラル、オーガニックから派生した、環境や植物に対して配慮する新しいビューティーの考え方、グリーンビューティーについて解説しました。安心感のある自然な素材を使うだけでなく、成分や包装資材が及ぼす環境を考えた商品づくりを目指すビューティーブランドは今後も増えていくでしょう。

畑はグリーンビューティーを支える重要な役割を果たします。グリーンビューティーが浸透すれば、畑のあり方や私たちの生活に変化が求められるのかもしれません。

Atsuko.Y

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グリーンスキンケアフォーミュレーター。食べること、ライフスタイルなど、農からはじまる美と健康の秘密を世界に発信しています。日本の植物を主原料とする化粧品材料...

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