意識調査の自由意見分析|農家と関心層の“理想と現実”が浮き彫りに

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2020年3月に実施した「農家および農業関心層の意識調査」において、自由回答のテキスト分析結果がまとまりました。

この調査はツチカウ編集部が企画したもので、農業に関心のある人、ならびに現役農家(農業で収入を得ている人)の双方に対し、アンケートにて意識や実態を探ったもの。設問の中で、それぞれに対して以下の設問を自由回答形式で聴取しました。

  • 農業に関心がある人の「農業を手掛けたいかどうか?」に対する回答理由
  • 現役農家の「新規就農者に掛けてあげたい言葉」

今回、その自由回答のテキストを分析したので結果をご報告致します。

農業関心層…「自分で作ったものを食べたい」

最初に注目するのは、農業に関心がある人の「農業を手掛けたいかどうか?」に対する理由です。ここでは「手掛けたい」と回答した63名の意見を要素ごとに分類し、集計しています。

トップの理由は「自分で作ったものを食べたい」。自給自足をしてみたいといったような意見も散見されました。2位以降は「これまでに少しやってきた/身近にやっている人がいる」「無農薬栽培に関心がある」「のんびりしたい/自然と共存したい」等が挙げられました。総じて、農業を手掛ける自由で健康的なライフスタイルといった“理想”を求める意識が見受けられます。

現役農家…「仕事きつい・大変」「儲からない」

次に、現役農家の「新規就農者に掛けてあげたい言葉」の分析結果を見てみました。トップの意見は「頑張ってほしい」という激励。ところが2位、3位に挙げられたのは「仕事がきつい/大変」「儲からない」といった厳しい意見でした。

実際に農家として収入を生み出すために様々な苦労をしている農家さんの心理が見て取れる内容だと思います。“現実”を知る人たちだからこそ、その言葉に重みがあります。「そんなに甘いものではない」という厳しい声も散見されます。

しかし、下位項目ではありますが「学ぶ姿勢が大切」「続けて欲しい」「重要な仕事/やりがいがある」と厳しくも温かい激励・アドバイスも多数挙げられ、現実は厳しいものの新規就農層を歓迎する声が聞かれました。

理想と現実のギャップを埋めるために

実際に農業を営んでいるかどうかによって意識に差があるのは、ある意味当然のことです。ただ、この意識差があまりに大きい場合、人々の関心を削いでしまう原因になったり、新規就農する人が減ってしまう原因になったりする可能性もあります。

私達ツチカウ編集部は、農業関心層が抱く“理想”と、農家が抱える“現実”のギャップを埋める一つのポイントは「情報」なのではないかと考えています。

日本の農業は衰退する一方と言われ、実際にデータをみてもあまり明るい未来があるとは言い切れません。しかし、日本の農業の未来を明るいものにするために”養い育てて”くれている農業従事者の方々は世の中にたくさん存在します。ツチカウは、そういった方々の存在や取り組みを知ってもらうウェブメディアとして、きめ細かい「情報」を提供し、理想と現実のギャップを適切な状態に補正するような役割を担っていきたいと考えています。

今回で3月の調査結果の報告は一段落となりますが、調査から得られた知見を元に、農業と農業に関わる人達、農業を取り巻く環境の未来を“培う”存在として、ツチカウは今後も積極的な情報提供を続けていきます。

s.yamamoto

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ツチカウ編集部の山本です。マーケティングを生業としながら、米とカボチャを生産する両親を支えつつ、日本の農の未来に想いを寄せています。

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