日光の代わりにLEDで! 新しい栽培の形

農業のヒント

LED栽培という言葉をご存知でしょうか?名前の通り、LEDを利用して野菜を育てる方法です。これまで野菜の栽培といえば、畑を耕し、種を撒き、日光のパワーで育てるのが一般的でした。しかし近年、LEDのパワーで野菜を育てる方法が身近になっています。今回は、LED栽培のメリットや家庭で実践する方法をお伝えします。

LED栽培とは

LED栽培は、屋内で光合成に必要な光だけを選択的に照射して栽培する方法です。野菜が光合成を行うためには、赤色と青色の光があれば充分ですが、日光にはそれ以外の光も含まれています。しかし、LEDには単色を発光するものがあるため、光合成に本当に必要な光の色に絞って野菜を育てることができるのです。

LED栽培は家でもできる!?

「LEDで野菜を栽培するのは聞いたことあるけど、企業がやる話でしょ?」と思う方もいるでしょう。確かに10年ほど前までは、政府や企業の植物工場で行われていた方法でした。しかし、LED照明の普及や家庭菜園の人気などを背景に、家庭でLED栽培をする人が増えてきています。

LED栽培のメリット

LED栽培には、日光で野菜を栽培する方法にはないメリットがあります。5つ挙げたので見ていきましょう。

その1 野菜の成長が早い

屋内で栽培するため、天候や日当たりの影響を受けることなく野菜を育てることができます。たとえ日が沈んでもLEDは照射できるので、屋外栽培と比較して野菜の育ちが良く、早く収穫することができます。

その2 野菜の栄養価が高くなりやすい

LED栽培で栄養価が高くなることが分かっています。レタスでは、青色のLEDを強くすると抗酸化成分が増え、赤色のLEDを強くすると甘味が出やすいことが分かっています。LEDなら、光の色や強さを変えることによって、風味や栄養成分の調整をコントロールできるのです。

その3 害虫や病気のリスクが低い

屋外で野菜を育てる場合、アブラムシがついたり、病気にかかりやすくなります。しかし、屋内で育てればその心配はいりません。農薬や殺虫剤を使用せずに栽培できるのも利点です。

その4 ランニングコストが低い

人工の光で栽培する場合、白熱電球でも育てることはできます。しかし、一般的にLEDよりも消費電力が大きく、電気代が高額になる可能性があります。一方LEDは、白熱電球と比較して消費電力が少なく、寿命も長いため、ランニングコストを抑えられることがメリットです。

参照
室内栽培でLEDライトは必要?メリット・デメリットを紹介
LEDで野菜を栽培できるって知ってた? お家でプチ菜園を始めよう!
野菜高騰時の新救世主!?植物工場生まれのレタスに栄養はある?

土いらずでできる!LED水耕栽培キット

LED栽培を家庭で実践するとき、最もおすすめなのは「水耕栽培」です。水耕栽培は、土を使わずに、植物の根を養液(水と液体肥料を混ぜたもの)に浸けて栽培する方法です。そして、もし水耕栽培をするなら、LEDライト付きの水耕栽培キットを使うことをおすすめします。ここからは、水耕栽培の特徴と注意したいポイントをご紹介します。

水耕栽培の手順

水耕栽培の手順は非常に簡単です。

  1. 栽培ケースに養液を入れ、スポンジをセットして、種を撒きます。
  2. 栽培ケースにふたをします。これは、土の中と同じ環境にするためです。
  3. 発芽したらカバーを外して、LEDを照射します。
  4. 養液を適量つぎ足しながら、LEDを照射し、収穫を待ちます。

以上の手順は、あくまで一例ですので、詳細は各栽培キットの説明に従って行ってください。

 LED水耕栽培キットのメリット

ここでは、LED水耕栽培キットのメリットについて解説していきます。

その1 手軽さ

LED水耕栽培キットには、水耕栽培に必要な器具の他、お試し用の種子や液体肥料、養液を循環させるためのポンプが付属している商品もあります。水耕栽培が初めてという方には、水耕栽培キットの購入をおすすめします。

その2 省スペースでできる

わざわざ設置するスペースを用意することなく、家の中の空いた場所に置けるのが特徴です。まずは、デスクやカウンターの上などの平らな空きスペースを探してみましょう。

その3 インテリアとしても優秀

最近では、デザイン性に優れた水耕栽培キットも販売されており、室内インテリアとしても期待できます。玄関や寝室に設置すれば雰囲気も良くなり、部屋のアクセントとしても有効です。野菜の収穫もインテリアも楽しみたい方におすすめです。

水耕栽培キットで育てられる野菜

水耕栽培を始めたいと思ったら、まずは育てたい植物を選びましょう。下記にキットの種類を選ばずに育てられる野菜を挙げてみました。

  • レジナトマト:観賞用のミニトマトですが、食べることもでき、水耕栽培しやすい野菜として有名です。見た目もかわいらしく人気があります。
  • サニーレタス:1回の収穫量が比較的多いので、収穫の達成感を味わいたい方や、サラダを食べる機会が多い方におすすめです。
  • サラダ菜:レタスよりも鮮やかな緑色をした野菜で、初心者でも育てやすいです。根から酸素を吸収するので、根の全体を溶液に浸さないようにして、酸素欠乏を防ぎましょう。
  • バジル:香りが良く、食用に加えてインテリアとしても楽しみたい方におすすめです。
  • ブロッコリースプラウト:ブロッコリーの新芽のことです。おつまみやトッピングにピッタリな上に、インテリアとしても美しいです。適温が約20~25度であるため、温度調節がしやすい場所で育てましょう。

水耕栽培キットの選び方

育てたい野菜を決めたら、次は水耕栽培キットを購入しましょう。水耕栽培キットには様々なモデルがあります。デザインに優れた商品もあり、インテリアのアクセントになります。「水耕栽培キットを購入したいけど、どのように選べば良いのか分からない」という方へ向けて、選び方についてご紹介します。

その1 水耕栽培キットの大きさ

水耕栽培キットには、様々な大きさのモデルがあります。サイズが大きくなれば収穫量も多くなりますが、反対に設置場所が限られます。また、LEDライトを満遍なく当てられるような工夫も必要になるでしょう。

その2 水耕栽培キットの機能性

栽培キットには、様々な機能を備えたモデルがあります。養液が偏らないように循環させる「循環式ポンプ付きモデル」や、LEDのON/OFFを自動で切り替えたり、養液の水量が一定以下になったら知らせてくれる「全自動モデル」などがあります。

水耕栽培のポイント

「水耕栽培キットは買ったけど、どんなことに気をつけたらいいんだろう?」という方もいると思います。ここでは、水耕栽培をする際に気をつけるべきポイントについて解説していきます。

その1 照射範囲のムラを無くす

LEDライトの照射は、ムラが無いようにしましょう。ムラがあると、植物がうまく育ちません。LEDライトは照射範囲が狭い商品が多いので、置き方や個数を調整して野菜全体を照らせるようにしましょう。

その2 風通しのよさ

風通しが良く、直射日光が当たらない場所で行うことをおすすめします。風通しが悪いと室内の湿度が高くなり、カビが発生する原因になります。また、直射日光が当たって水温が高くなると、バクテリアが発生する可能性もあります。カビやバクテリアは、野菜の成長を阻害するので注意しましょう。

おすすめの水耕栽培キット

ここまで様々な視点から水耕栽培を見てきましたが、「それでも決められない」という方に、おすすめの水耕栽培キットをご紹介します。
その名も「Akarina 01」です。「Akarina 01」は、デザイナーズ照明メーカーとして有名な「オリンピア照明」が販売している水耕栽培キットです。見た目がかわいらしいだけでなく、一度に3種類まで栽培できるのが特徴です。お試し用としてサラダ菜の種子や液体肥料も付属しているので初心者にぴったりです。少々値段が張りますが「おしゃれに水耕栽培がしたい」と考えている人にはおすすめです。

参照:Akarina 01

水耕栽培キットQ&A

ここまで、水耕栽培キットについて説明してきました。ここでは、水耕栽培キットでよくある疑問について解説していきます。

その1 1日どのくらい照らせばいいの?

一般的には16時間です。水耕栽培キットの説明には、想定の照射時間と電気代が書いてあることが多いです。起床とともにLEDを点け、就寝する時に消すのが良いでしょう。電気代の計算もしやすくなります。

その2 LEDは点けっぱなしでも大丈夫?

結論から言うと問題ありません。LED照明には、PSEマークがあります。電気用品の安全性を証明するもので、火災などの事故を防げる設計であるという意味です。そのため、留守の間点灯した状態でも安心です。

参照
室内栽培でLEDライトは必要?メリット・デメリットを紹介
LED水耕栽培キットはおすすめ?選び方や育つ野菜を紹介
水耕栽培用ライトの選び方は?ポイントを紹介
LEDで野菜を栽培できるって知ってた? お家でプチ菜園を始めよう!
【徹底解説】お部屋で完結!LEDによる植物栽培を始めませんか

LED栽培まとめ

LED栽培は、天候や日当たりを気にすることなく野菜を育てられる方法です。これから始めてみたいという方には、ぜひLEDライトが付属の水耕栽培キットの購入をおすすめします。また、種まきから収穫までを自分の手で行うことで、達成感を味わえ、より美味しく食べることができると思います。新しい趣味として始めてみてはいかがでしょう。

参照
LED水耕栽培キットはおすすめ?選び方や育つ野菜を紹介
LEDで野菜を栽培できるって知ってた? お家でプチ菜園を始めよう!
室内栽培でLEDライトは必要?メリット・デメリットを紹介

Shuhei Miyagawa

フリーランスのライター。ボランティアでキャリア教育と国際協力やってる信州人。農業に関わる人たちの”想い”を届けたい!

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