世界唯一?の二人乗りトラクター【 日の本トラクターJF-1 】の実像に迫る!

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農業機械と言えば、なんといってもトラクター。トラクターは一人乗りが当たり前だが、かつて日本には世界唯一?の二人乗りトラクターが存在しました。
その名も【 日の本 JF-1 】。日本がバブル景気に沸く少し前の、1985年頃に販売されていました。今から35年も昔のトラクターです。
今では製造メーカーの東洋社は無くなってしまいました。

ハンドル回りなど、まるで乗用車のようです。

足元のペダルの配置もスポーツカーのような雰囲気。

特徴的なセンターメーター。宇宙戦艦ヤマトの世界のマシーンのようです。
とても35年前のデザインには思えませんが、時代がとても未来志向だった傾向が窺えます。

運転席&助手席の後ろに、小さな荷台スペースがあります。
おそらくお弁当でも積んで畑に行こう、という使い方を想定してのアイテムだと思われます。これで畑仕事もちょっとしたピクニック気分に!?
アイデアは無限に広がりますね。

まるで乗用車のような外観ですが、JF-1はあくまでもトラクターなのでロータリーが付いています。畑や田んぼで活躍してきた立派な農作業機です。記者の地元では梨農家の方が、果樹園の耕作に使うことが多かったようです。車高の低さを評価されたようです。

こちらのイラストは「日本の中心で『お米たべてー』を叫ぶ~カートレース参戦でおコメの消費拡大を訴える」の記事でご紹介した、服部泰さんが書いてくださったものです。
JF-1の使用イメージがよく分かるイラストなので、掲載させていただきました。オープン2シーターのデートトラクターで、恋人もしくは奥さんと野良仕事に!とっても楽しそうなイメージです。

なお、JF-1 のJFは「ジョイフル ファッション」の略称です。日常的な農作業も、お洒落なトラクターで楽しもうという意気込みが感じられる型式だったのです。残念ながらJF2 は販売されなかったようですが…。

当時のカタログからも、メーカーの意気ごみが感じられます。
なんともファッショナブルなモデルさんが、起用されているのが印象的です。
これから農作業に向かわれるのでしょうか?

もちろんトラクターとしての機能に手抜かりはありません。
モデルさんたちの表情も真剣です。
後方の圃場の様子を確認しているのでしょうか?
いやぁ、現在でも販売されていればJF-1を売りたくなってきますね。

この時代を先取ったようなJF-1トラクターのカタログは、こちらの見開きのページで終わります。気球が見下ろす大地を、JF-1トラクターが行きます。
「大地に2人で描いていく。」のキャッチコピーにしびれます。

そしてなんと!記者の勤める伊藤産業機械(株)のお客様には、このJF-1二人乗りトラクターを現役で農作業に使われている方がいます。
写真のように肥料散布機などをロータリーに装着して、畑で使われています。
運転席が中央にないので、普通のトラクターよりもまっすぐ進むのが難しいと感じられているそうです。

JF-1二人乗りトラクターは、80年代の「より豪華に、より快適に、より高性能に」という時代の空気の中で産まれました。まさに、バブルを先取りしたようなトラクターでした。
農機メーカーにはJF-1のような、デザインもコンセプトも思い切ってチャレンジしたトラクターを作ってもらいたいものです。
写真のJF-1二人乗りトラクターは、伊藤産業機械(株)のデモカー(非売品)です。
ご興味のある方はぜひ、ご来店ください。

伊藤 慎一郎

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フリーライター兼、伊藤産業機械(株)専務の伊藤です。 農機具販売店に勤務のかたわら、記事を書かせていただくことになりました。

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